通貨の歴史
今では当たり前のように使われている通貨ですが、大昔には存在していませんでした。
いつ頃から通貨が利用されるようになり、どのような歴史を辿ってきたのかを考える人は少ないはずです。
だからこそ、お金の価値観を変えるために通貨の歴史を振り返ってみましょう。
いつの時代に、何のためにお金は誕生したのでしょうか?
お金の本質を知るには歴史に学ぶのが一番です。
歴史を知れば未来が分かる、その理論を参考に通貨の歴史を見て行きましょう。
通貨の誕生
通貨が誕生する前は、基本的にお互いに欲しいものを物々交換していました。
しかし、これではお互いの欲しい物が一致せず、スムーズにできないことも多かったのです。
そこで代わりに使われたのが米や塩です。
誰にとっても需要があるものを通貨の代わりに使用して、気軽に物々交換を行えるようにしていました。
ですが、この米や塩も長期保存が難しく持ち運びも大変だったのです。
中には品質が劣化していてトラブルになるケースもあったと考えられています。
そんな状況を打開するために誕生したのが通貨で、これが貨幣の始まりだと言われているのです。
最も古い通貨は紀元前2000年前の古代メソポタミアだと言われています。
穀物などを倉庫に預ける際に、預かり証として同等の銀と交換していました。
中国では紀元前1100年頃に貝殻を用いた貝貨が用いられており、漢字にはその名残が残っています。
購、買、財などお金に関わる感じには貝の文字が頻繁に登場するのです。
後に、この中国の文化が西暦700年頃に日本へ伝わり、銀銭と銅銭の「和同開珎」が始まったとされています。
何のためにお金が出来たのか
改めて、何のためにお金が存在しているのかを考えて行きましょう。
前述したように、物々交換では欲しい物がすぐに手に入らないリスクがあります。
相手が欲しい物を持っていなければ交換が成立しないので、相手を探すのに苦労することは容易に想像できるでしょう。
そこで全員が共通の価値を見出せる米や塩が通貨の代わりになりました。
しかし、長期保存が難しく持ち運びも大変なので、鉄や銅などの鉱石を鋳造したものが通貨として利用されるようになったのです。
このように、お金は欲しい物を手に入れやすくするために作られました。
近年では電子マネーが利用されるようになり、通貨の形が見えないようになっています。
ただの数字に見えてしまうお金ですが、どのような歴史を持っているのか、どんな役割があるのか考えてみるのは大切なことでしょう。
お金の価値観を自分の中で消化してこそ、より良い関係性をつくれるはずです。